トミタテクノロジーは、新しいモノを追い求め、日々研究開発をしています。

トミタテクノロジーは、新しいモノを常に追い求めています。
トミタテクノロジーは、研究開発型の企業です。これからの時代に合った技術や製品・サービスを常に追い求めています。
例えば、「種子の開発」もその代表的な例です。
「種子の開発」には、専門的な知識と実現化させる為の技術が重要ですし、長い年月と手間暇を掛けたプロセスが必要です。




例えば、ブランドトマト「富丸ムーチョ」の場合

今から10数年前までは、日本人が良く食べるトマトは、主に生食用で桃太郎に代表されるピンクトマトが大半でした。一方、欧米では一般に調理用と呼ばれる品種赤系トマトが主流でした。
トミタテクノロジーは、糖度と酸味のバランスがとれて、更にうまみを生み出すグルタミン酸の高いトマトを育種し、そこで生まれたのがブランドトマト<富丸ムーチョ>です。富丸ムーチョは味も良いので生食用ですが、堅く、棚持ちが良くゼリーが少ないことからサンドイッチでスライスして使用できるのでレストランからも絶賛されています。

<ブランドトマト「富丸ムーチョ」開発秘話>


オランダ De Ruiter Seedsは果菜類を扱っている種苗会社で(モンサントとなり、現在はバイエルンとなっています。)なかでもトマトとパプリカ種子では世界有数の会社であり、グローバルにビジネスを展開しています。
2002年頃の日本の大玉トマトの品種は、世界の趨勢の赤系トマトではなくピンクトマトであり桃太郎の全盛期でした。
その頃 De Ruiter Seedsは、当時のオランダ種苗会社のなかでもめずらしくピンクトマトの品種改良を行なっており、日本市場を狙い販売活動を行なっていましたが普及には至りませんでした。

そこで、日本代理店となった弊社トミタテクノロジーにピンクトマトの共同開発要請があり、顧問のDr. S.H.Hong氏と共に日本、韓国、中国で普及できるピンクトマトの品種改良を行うことになりました。
両社の話し合いの結果、「日本人が食べて美味しい。固くて棚持ちが良い。ゼリーが少なく業務用にも使える。栽培しやすく収穫量が多い。」このような目標でピンクトマトの品種改良を行う事となりました。

気象条件の違う De Ruiter Seedsの各国にある育種農場の中でも、日本の気候に比較的近い南仏プロバンスのカバイヨンで品種改良を行う事になり、特に2002年〜2004年の間は、弊社も夏に現地に参加して品種改良した数百種類のピンクトマトの中から日本向けの品種を選抜する作業が行ないました。選んだ数十種類の品種を日本に持ち帰り、宮城、茨城、千葉、愛知、熊本で栽培試験を行い、各地の気象条件の栽培に適した品種を選抜しました。

また、味についても各地で不特定多数が試食するアンケート活動を続けました。3年間かけて当初の目標を超える品種を10品種までしぼりこみ、糖度が高めで酸度のバランスの違う品種を開発しましたが、味で日本品種より美味しいと言える品種はありませんでした。

その後、De Ruiter Seedsの社長が来日した際に、日本人の好むトマトの味がわからないと言い、一緒にスーパーマーケットの野菜売場をまわり、日本のトマトを購入して試食し、更に日本人はどんな調味料を使うのか質問され出汁の話をしてうまみ成分の話となり、グルタミン酸だと理解してもらい、次の品種改良の目標はグルタミン酸値を上げることになりました。翌年改良された新しい品種で目隠しの試食テストを各地で行ない、過半の人が一番美味しいと選んだのがDe Ruiter Seedsのピンクトマトでした。

ネーミングは、トミタテクノロジーが行い「富丸ムーチョ」と命名しました。日本市場向けに開発されましたが、まずは韓国で人気を博し、次にフランス、東ヨーロッパ諸国に広がりました。なんと現在ポーランドで生産されているトマトの60%は富丸ムーチョです。オランダのトマトミュージアムでは長年栽培され、展示されている品種になっています。

日本では当初、外食産業で評判となり、スープやサンドイッチチェーンの社長が富丸ムーチョを気に入り好んで使い、宇宙ロケットに乗せた富丸ムーチョの種子を日本で栽培する試験も行ないました。
最近、オランダ型の大規模トマト栽培システムを導入した生産者の増加と共に、富丸ムーチョの人気が急激に上がっています。

富丸ムーチョは海外でも大人気!!
ポーランドで富丸ムーチョのブランドプロモーション




ポーランドでおいしいピンクトマトを普及させるため、生産者の組織 MalinowyKról(マリノウィ・クロル)は富丸ムーチョのプロモーションを行っています。
MalinowyKról(マリノウィ・クロル)は、長年トマトを栽培しているポーランドの生産者の組織です。ポーランドでおいしいピンクトマトを普及させることを目的に2019年に設立し、富丸ムーチョのために独自のブランドを作りました。

このB2Cプロモーションキャンペーンは、ポーランド市場における富丸ムーチョの独自の地位を守るための生産者のコラボレーションです。マリノウィ・クロルは32人の生産者が団結して富丸ムーチョを栽培しています。彼らはポーランドの70%のピンクトマトを小売業者に供給しています。
そしてこの品種の独特の味を説明しています。
「MalinowyKról(マリノウィ・クロル)のトマトはポーランドで最高のピンクのトマトです。冬も夏も味は安定しています。」


ブランド認知度を高めるという明確な目標を基にキャンペーンを行いました。
MalinowyKról(マリノウィ・クロル)がポーランドだけでなくポーランド国外でも最高のピンクトマトであることを明確にするために、2 x 15秒のスポットでTVキャンペーンを行い、2020年11月16日~12月15日までビルボートのスポンサーとして、TVコマーシャルも行いました。

MalinowyKról(マリノウィ・クロル)のウェブサイト http://www.malinowykrol.pl/

富丸ムーチョが牽引するピンクトマト 中国でも大人気!
中国のアグリビジネスの世界でも話題になっています。




トミタテクノロジーが世界に誇るブランドトマト「富丸ムーチョ」。
この「富丸ムーチョ」が牽引するピンクトマトが、中国のアグリビジネスの世界でも大変注目されています。

国際的な園芸業界向けのニュースサイトHortidaily.comでもこの話題がニュースになりました。

この記事の中でトミタテクノロジーのビジネスパートナーの世界的な種子企業オランダのDeRuiter社とともに「富丸ムーチョ」もピンクトマトの中のプレミアム品種として紹介されています。


<記事の該当箇所の抜粋(翻訳)>

「中国では、ピンクトマト(the pink beef tomato)が大人気」

トマトは昔から人気のある食品ですが、それは中国でも変わりません。実際、DeRuiter社中国のYiWangさんによると、中国でハウス栽培されている青果物の約8割がトマトだという。「そのうち、チェリートマトが半分以上を占めています。大型トマトの中では、ピンクトマト(the pink beef tomato)が人気です。」
このように、ハイテク温室の面積が急速に拡大している中国では、トマトの育種家にとって大きな可能性を秘めているのです。


ピンク色のかわいいトマト
ピンクトマトの需要が高まっていることについて、Yiさんは次のように説明します。 「中国の消費者は、ほとんどの料理でピンクトマトを好みます。そして、赤いトマトよりもピンクトマトの味が好まれます。」 赤いトマトに慣れているオランダの一般消費者にとって、それは奇妙に聞こえるかもしれませんが、オランダのDeRuiter社の園芸プロジェクト・キーアカウントマネージャーのジャック・エンドホーフェンは、「例えばポーランドでは、トマトの70パーセントがピンクです。」とその理由を説明します。 すでに日本では巨大な市場となっています。また、他のアジア諸国でも、ピンクはトマトの標準色となっています。 ハイテク温室の登場も、ピンクトマトを前面に押し出すのに一役買っている。中国の南部では温室が発達していないため、赤くて固いトマトしか栽培できないが、北部では温室が発達しているため、ピンクトマトの栽培が可能になったのである。
ジャックは人気品種として次のものを挙げています。
「富丸ムーチョは高級なプレミアム品種として人気、
ヤリマルは収量を重視した品種です。」


味と収量
今後のトマト市場について尋ねると、Yiさんは味と収量の両方が非常に重要になると予想している。「ハイテク温室では、消費者はそこで栽培された農産物にプレミアムを支払うため、より高い味を期待するようになります。特にプチトマトやピンクトマトは、味が第一です。しかし、もちろん、生産者、特に大規模な生産者にとっては、収益を向上させるために収量も非常に重要になります。」

バリューチェーン
生産者に自社の品種を使用してもらうことはもちろんですが、バリューチェーンにも目を向けています。「小売業者やその他の関係者と一緒に、プッシュ&プル戦略を立てています。」とジャックは言います。「このバリューチェーンでの活動をさらに進めています。」 Yiさんは、この戦略の例をいくつか挙げています。 「ビデオキャンペーンを行い、小売業者がお客さまに見せることができるビデオを制作しました。さらに、スーパーマーケットでのマーケティングもお手伝いしています。富丸ムーチョの消費者調査も行い、味の好みや消費習慣を調べました。

つまり、中国産トマトの分野には大きな可能性があり、DeRuiter社は様々な方法でそれを生かそうとしているのです。

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